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5人のバーテンダーが取り組む、
BIRDY. TABLE DC700デキャンタ×カクテルの可能性<中編>

 第一線で活躍するトップバーテンダー5名がBirdyデキャンタのバーユースでの可能性を探るワークショップ。前回は南木浩史さん(パークホテル東京/Bar The Society)による、玉露と桃、シャンパンを使ったカクテルのプレゼンテーションをご紹介しました。今回は永野誠さんと野村空人さん(ABV+)による「お茶」にフォーカスを当てた試みをお伝えしましょう。

誰でもプロの仕上がりに!スワリングで緑茶ハイのポテンシャルを高める

 お茶対決の先攻は野村さん。Birdyデキャンタ使用歴半年という野村さんのテーマは「水出し緑茶ハイ」です。水出しの緑茶を芋焼酎で割るというシンプルを極めたようなレシピに、Birdyデキャンタによるスワリングというアクションを加えると果たしてどんな効果が生まれるのか。また、右回し・左回しではどんな差異が生じるのか。それでは早速、野村さんのアプローチを伺ってみましょう。

「幻幻庵のレモングラス緑茶のティーバッグと水200mlをプラスチックのシェイカーに入れて20秒間シェイク。そこに芋焼酎を加えます。この緑茶ハイをさらにBirdyデキャンタでスワリング。右回しと左回し、それぞれ20回ずつ回してみました。今回はスワリングなしの緑茶ハイと、3種類を飲み比べてもらいます」

 事前の検証では、「右回しでは焼酎のアルコール感がより強調され、左回しではレモングラスのフレーバーがアップ。お茶の風味が際立ったように感じた」と野村さん。参加者の反応はどうでしょう。

永野「芋焼酎を選んだのはどうして?麦焼酎も合いそう」
野村「芋焼酎を選んだのは、芋の甘みがレモングラスのフレーバーとマッチするから。事前の検証ではそのほかの焼酎も試していて、玄米茶やフレーバー無しの緑茶なら麦焼酎との相性がよかったですね。面白かったのは、紫蘇焼酎と柚子緑茶の組み合わせ。フレーバー同士のバランスがいい」

 野村さんの提案は「ワンランク上の緑茶ハイを、どこでも手軽に作れるレシピ」というものでしたが、参加者からの意見によりさらに検証を進めます。

野村「今回はスワリングした緑茶ハイ自体のポテンシャルを確かめたかったので、氷なしで作りましたが、緑茶ハイそのものの完成度を求めるなら氷を2個、入れるのがいいいでしょう。水がつなぎ役になり、味のまとまりがよくなるのです。そこで今日みんなで考えたいのは、この緑茶ハイにさらに何かを加えるとしたら、何を入れるのがいいだろう、ということ」
三輪「甘みを加えるのはどうでしょう。シンプルシュガーなら相性が良さそう」
大渕「最後にソーダアップしたらどうだろう。ちょっと試してみませんか?」

 そういう提案を受け、急遽、ソーダありのタイプを試作します。レモングラス茶を作り、芋焼酎を加えて左回しで20回スワリングしたのち、グラスに注いでソーダでアップ。
南木「ソーダを加えただけなのになぜか甘みが出てきますね。レモングラスのフレーバーともよく合う」

 本日のプレゼンテーションの印象を野村さんに伺いました。
「こうやってみんなで検証すると、いろいろな角度からアイデアが生まれていいですね。もし機会があれば、デキャンタの使用タイミングについての検証をみんなで行ってみたいですね」

Birdyデキャンタが可能にする、1つの茶葉で3つの味わい

 続いて、使用歴1年の永野さんの登場です。永野さんが選んだのも、お茶。アルコールなしのシンプルな紅茶にフィーチャーします。
「身近にあるドリンクの完成度をより高めてくれるのがBirdyデキャンタの良さだと思っています。そこで、今回はプロ・ユースのドリンクではなく、家庭でも飲まれる紅茶を検証材料に取り上げてみました」

 5、6年前、とある雑誌の企画でプレミアム・テキーラ「ドン・フリオ」と紅茶のカクテルを作ることになり、以来、紅茶を学ぶようになったという永野さん。今回のテーマについて、「スワリングで紅茶を変化させることで、ひとつの茶葉で3つの味わいを楽しめるのではないか」と語ります。

「紅茶にも色々種類はありますが、事前の検証の結果、苦味やコクが楽しめる緑色の茶葉が適していました。紅茶を抽出する際の水についても軟水と中硬水で試してみたのですが、中硬水の方が変化を感じられる。今回は入手しやすい軟水で検証しますが、抽出する水によっても味わいが変わるということをぜひ、お伝えしておきたい」
 選んだ茶葉はネパールのジュンチャバリ農園の新茶、「ヒマラヤン・シーバ」。ダージリンやウバに比べ、スワリングの変化をよりダイレクトに感じられたのがこの茶葉だったとか。普通に抽出した紅茶を、右回し・左回し各20回ほどスワリングし、味わい、香りの変化を感じます。
「右回しでは茶葉の渋みが抑えられ、マイルドな味わいになりますね。一方、左回しでは茶葉の個性が際立つように感じられました。みなさんのインプレッションはいかがでしょう」

三和「香りや苦味のインパクトをすぐに感じられるのが左回し」
野村「左回しの方は、お茶独特のタンニンが最後に現れるイメージ」
大渕「好み、食べるものや時間帯に合わせて右回し、左回しをチョイスしたら、お茶の飲み方が変わりそう」

「紅茶の旨味とは茶葉そのものの香り、味わい、発酵からくる渋みやコクといいますが、スワリングによってそれらを変化させることで、家庭でもさらに奥深いお茶の魅力を堪能できます」と永野さん。Birdyデキャンタのホームユースの可能性が広がりました。

レシピ
レモングラス緑茶ハイ
レモングラス緑茶・・・5g
水・・・200ml
芋焼酎・・・40ml

1. ボトルに緑茶と水を入れて30秒間、攪拌する。
2. 1に芋焼酎を合わせ、デキャンタに注ぎ、左回しで20回スワリング。

紅茶
ヒマラヤン・シーバの茶葉・・・1g
水(中硬水でもよい)・・・100ml

1. 水を90度に熱し、3分間、茶葉を抽出する。
2. 1に氷を入れて常温になるまで冷やし、デキャンタに注いで20回スワリングする。


プロフィール

野村空人

ロンドンでバーテンダーとしてのキャリアをスタート、名店「 Hawksmoor Spitalfields bar」のヘッドバーテンダーを務める。帰国後、「FUGLEN TOKYO」のバーマネージャーを経て、フリーランスのバーテンダーに。ドリンクコンサルタント会社「ABV+」を立ち上げ、イベントの提案やカクテルおよびメニューのプロデュース、ケータリングなどを行なっている。http://www.abvplus.com


プロフィール

永野誠

都内のいくつかのBARを経て、2011年にBar Graitudeを開業。現在は、もっと身近に「BAR」を感じてもらうと同時に、「バーテンダーという職業」、「カクテルをはじめとする酒類の愉しみ方」などを一人でも多くの方に知ってもらうべく、店を閉め、屋号を「W.B.G.《Wandering Bar Gratitude》」に。「Wandering Bartender “さすらいのバーテンダー” 」として全国各地のイベントやBARのカウンターに立ち、その活動を拡げている。テキーラマエストロ、ラムコンシェルジュ、ウイスキーエキスパートなど、多数の資格を持つ。