USER'S VOICE

TRUNK (HOTEL) / 水岸直也さん × DS80/50ダブルティンシェーカー
齋藤隆一さん × MT800ミキシングティン / BIRDY. by Erik Lorincz

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未来のバーの景色を変える?!
ダブルティンシェーカーとミキシングティン、それぞれの使い方

「ティンが外れない!」問題を解消した、新時代のダブルティン

 多くのバーテンダーからのリクエストを受けて、ついにDS80/50 ダブルティンシェーカーが登場しました。3ピースシェーカーがもたらしたあの感動を再び!ということで、BIRDY. by Erik Lorincz(以下、『バーディ』)製品の大ファンだというTRUNK (HOTEL) の水岸直也さんがダブルティンシェーカーの検証に参加してくれました。

 満を持して誕生したDS80/50 ダブルティンシェーカーの特徴は、2つのティンをはめた時、内側に段差が生じない設計にあります。この設計が氷や液体へ与えるストレスを極限まで抑えます。また、あえて力を与えずとも自重によりショートティンがロングティンに自然に収まり、シェイキングに最適なストレートラインを作り出すのです。

 普段からダブルティンを使うことが多いという水岸さん、発売前からプロトタイプで検証を重ねてくれました。早速、ツールを使ってみてのインプレッションを伺いましょう。
「ショートティンが少し小さめで、2つのティンをはめた時、手の中にすっぽり収まる。底に重心があってハンドリングしやすいのもいいですね。ティンのはまりかたも絶妙です。例えるなら、野球のグローブにボールがスパッと収まるような感触、でしょうか。叩きつけなくてもしっかりはまり、なおかつ外しやすい」(水岸)

 バーテンダーにとっては外しやすさこそ本質ともいえます。
「僕たち世代のバーテンダーあるあるといえば『ティンが外れない』問題ですが(笑)、これで僕たちのストレスが一つなくなる。これからのバーにおいては、これは過去の遺物になってしまうのかもしれません」

 水岸さんがダブルティンシェーカーで作ってくれたのは、1892年に生まれたクラシック・カクテル、デリシャス・サワーです。
「19世紀後半に生まれたカクテルにいままた光が当たり、当時のレシピが再評価されています。そこに現代的なアプローチやいまのバーテンダーの考え方を取り入れて、新しいカクテルに仕立ててみようというのが最近の僕のテーマ。シェーカーの形って昔から変わっていないのですが、『バーディ』はそこにイノベーションを起こしました。じゃあ、その革新的なツールでクラシックなカクテルを作ったらどうなるのか。それをこのデリシャス・サワーで実験してみようと思います」

 DS80/50 ダブルティンシェーカーで作ったデリシャス・サワーは、「卵白の口当たり、味わいの一体感、全てにおいて驚くほど洗練されている」と水岸さん。
「卵白を使ったカクテルは、日本ではそれほどポピュラーではありませんが、今までにない軽いムースのような口当たり、爽やかな仕上がりを楽しんでもらえそう。21世紀に生まれたツールを使った1世紀前のカクテルに、120年という時間を一気に駆け抜けるような面白さを感じてもらえると思います」

ミキシングティンが醸すドリンクの“一体感”を、
バーテンダーの個性でツイスト

 一方、TRUNK (HOTEL)の齋藤隆一さんがチョイスしたのは、800mlという大容量のミキシングティン。ホテルバーという性格上、TRUNK (HOTEL)では複数杯のオーダーが立て続けに入ることも珍しくありません。そんな時、3杯を一気に仕上げることができる800mlサイズが重宝すると言います。

「ホテルバーでは製氷機のキューブアイスでカクテルを作ることが多いと思うんですが、そういうバーにこそおすすめしたいツール。製氷機の氷を使って3杯同時に作っても仕上がりに一体感が出る。仕上がりはもちろん、オペレーションの観点からもおすすめできます」と齋藤さん。

 今回紹介してくれたのは、TRUNK (HOTEL)で最も頻繁にオーダーされるカクテルの一つ、ロブ・ロイです。
「『バーディ』仕様に、スタンダードなレシピに少しだけアレンジを加えています。まずビターズで氷をリンスして、水を切った後にベースの液体を入れていきます。最後にマラスキーノをドロップ。後入れすることで、『バーディ』らしい一体感をまとったドリンクに、香りのグラデーションが生まれます」

 『バーディ』ツールから生まれるドリンクの一体感を求めつつも、そこに少しだけ個性を加えるのが齋藤さん流の使い方。20代後半、ちょうど自分のスタイルを模索している時に齋藤さんが出合った『バーディ』製品。「3ピースシェーカーを試した時、『これこそ時代が求めるプロダクトだ』と感動したのを覚えている」と、当時を振り返ります。

「『バーディ』はイノベーティブなツールですから、それを使いこなすためには自身のスキルや知識をアップデートしていかなくてはなりません。結局、技術職にはゴールがないんですよね、現状に満足してしまったら進化がなくなってしまいますから。テクノロジーやプロダクトは常に進化します。僕たちも『バーディ』のような革新的なものに挑戦して、トライ&エラーを重ねて、そんなワクワクするような冒険を続けていけたらと思っています」

デリシャス・サワー

カルヴァドス・・・30ml
ピーチリキュール・・・30ml
ライムジュース・・・30ml
オルジェーシロップ・・・10ml
卵白・・・1個分
ソーダ・・・適量

1. ソーダ以外の材料をDS80/50 ダブルティンシェーカーに入れ、卵白に空気を入れるようにシェイクする。
2. グラスにストレイン。
3. ソーダを加える。

ロブ・ロイ

モンキーショルダー・・・50ml
マンチーノロッソ・・・30ml
マラスキーノ・・・10ml
アンゴスチュラビター・・・3ダッシュ

1. MT800ミキシングティンにアイスを入れて冷やしておく。
2.ビターズをミキシングティンに注ぎ氷をリンスする。水を切った後にマラスキーノ以外の材料を加えてステアする。
3. 2を冷えたグラスに注ぎ、最後にマラスキーノをドロップ。


プロフィール

水岸直也

TRUNK (HOTEL) ラウンジマネージャー

高校卒業後、バーテンダーのキャリアをスタート。老舗ホテル等で研鑽を積み、2016年には酒類メーカーが主催するカクテルコンペティションの世界大会にも出場。国内外にて多くのイベント、セミナーに出演するなど精力的な活動を続ける中で2018年秋、TRUNK(HOTEL)へ移籍。カクテルに音楽やアートなどカルチャーの要素を掛け合わせ、バー・シーンの新たな魅力を発信している。

プロフィール

齋藤隆一

TRUNK (HOTEL) カクテルデザイナー

ホテル学校を卒業後、外資系ホテルでバーテンダーとしてのキャリアを積む。2015年、酒類メーカーが主催するカクテルコンペティションで日本大会を勝ち抜き、世界大会に出場。世界第3位の成績に輝く。現在は、音楽イベントやトップシェフとのコラボレーションなど日本国内の活動のほか、海外からもゲストバーテンダーとして招聘されるなど多方面にて活躍中。

プロフィール

TRUNK (HOTEL)

東京都渋谷区神宮前5-31 1階
アクセス:JR渋谷駅より徒歩7分、東京メトロ表参道駅より徒歩5分、東京メトロ明治神宮前駅より徒歩3分
TEL : 03—5766—3210
営業時間:9:00〜23:00(日〜木)、9:00〜24:00(金、土)
定休日:なし
https://trunk-hotel.com